開催レポート

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テーマは「AI」、未来を前向きに捉えることのできた近未来ハイスクール

テーマは「AI」、未来を前向きに捉えることのできた近未来ハイスクール

2019年8月25日(日)に「AIとはたらく~近未来の働き方」をテーマに近未来ハイスクールを開催しました。参加者は中高生11人と職業人5人。3部構成で実施した今回の近未来ハイスクールでは、第1部にAIに関する話(インプット)と職業人の自己紹介、第2部に3セッションにわたる対話、第3部に振り返りと発表(アウトプット)を行いました。

第1部は、知っているようで知らないAIについて情報を得ます。2人の職業人がAIに関する話をしました。

コンサルタントである坂野泰さんは、2030年の日本の未来について、「AIが一般化することで、日本には明るい未来があるかもしれない!」と語ります。

『あと20年でなくなる50の仕事』の著者である水野操さんは、「AIという道具が生まれただけで、根本的な仕事内容は変わらない。なくなる仕事はあるかもしれないが、新しく生まれる仕事もある。またそれは過去も繰り返されてきた」と語り、仕事を生み出せる人が生き残ると話しました。

その他の職業人も自己紹介の中に印象深い言葉を生徒たちに残します。

松山千晶さん(建築家)

「AIを否定的に捉える人も建築業界にはいるけど、私はそうは思わない。一緒にやっていくというか、道具の1つとして使えれば良いと思っています。では人間にしかできないこととは?4Cという概念がある。『Communication/Collaboration/Creativity/Critical thinking』この4Cは、AIが進化した時に人間に必要だと言われている能力で、どんな仕事でも、AIがあってもなくても必要な能力だと思う。もっと言うとこれがあれば食いっぱぐれない、というくらい重要」

福田公子さん(大学准教授)

「AIの講習に来るといつも嫌なことがある。『AIが進化したら、頑張らないと未来ないよ』みたいなことを言っていたりする。そうではなくて、『つまらないことや苦しいことはAIに任せて、楽しいことをやるために今頑張ろう!』と伝えたいな。嫌な仕事・苦手な“作業”はそれが得意なAIに任せて、人間は好きな“仕事”をやればいい。AIが身近になったら、人間の住みやすい世の中にすればいいのでは?」

新居大介さん(元JETROダッカ所長)

「AIってアイと読んだ人いない?まぁそれは冗談として、愛繋がりでいくと、仕事って母性愛に集まると思う。『この人に言われたらしょうがない、この人のためなら!』と思わせる人には、仕事も人も集まる。それってAIの対極なのでは?AIやデジタルは仕事を加速させるもの。みんなには、母性愛をくすぐるような人になるにはどうするか、母性愛で仕事をするにはどうするか、そんなことを考えながら未来に進んでいってほしい」

第2部の3セッションにわたる対話では、坂野さんと水野さんの話を踏まえて、参加者が職業人に疑問をぶつけました。各テーブルごとに、AIについて、10年後の未来像について、仕事の話、部活の話、今の悩みなど参加者からは様々な質問がぶつけられ、多様な対話が行われました。

AIについて深く話すチーム、お菓子を食べながら笑いが絶えないチーム、それぞれ違ったペースと空気が出来上がるのは、近未来ハイスクールの特長です。どんな質問でも大歓迎で迎えてくれる職業人と積極的に会に参加する中高生が作る雰囲気で、会場は時間が経つにしたがって賑やかになっていきます。

第3部は、イベントを一通り終えての感想や発見、10年後の自分像について、アウトプットしました。まずは参加した中高生1人1人が振り返り、その後全体に発表します。10年後の自分像について参加者は「世の中の変容に上手く対応して、新しい仕事を自ら創り出したい」と熱く語ったり「戦略を立てながらバリバリ仕事に励んで、やりがいをもって働きたい」と将来像を具体的に思い浮かべたり「AIを扱って仕事をする側になるのが理想的だし、2030年に世の中がどう変わっているのか、想像もつかず、楽しみでもある」と未来を前向きに捉えたり、自分たちの未来について身近に考えた4時間になりました。

(アンケートからのコメント抜粋)

最初はAIに仕事を取られるのではと不安があったが、AIの可能性に触れることによって不安な気持ちがなくなった

AIに関して具体的なビジョンを持っている人がいるという事実を知って面白かった

新たな考えを生み出したり、将来について考えるとても良い機会になった。充実していてすごく楽しむことができた

最後にみんなで集合写真♪

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